山口県 光市 耳鼻咽喉科 前田医院/中耳炎・難聴・めまい・耳鳴り・補聴器・アレルギー性鼻炎・花粉症・ちくのう症・扁桃炎・ポリープ・口内炎

補聴器を始める前に

補聴器のメリット

Merit

《補聴器の安全性について》

“補聴器”は、「助聴器(集音器)」とは違います。補聴器は厚生労働省から医療機器として正式に認められ薬事法に定められているものです。
つまり、薬事法で定められた管理医療機器として、使用者に対する効果や安全性など一定の基準をクリアしているということになります。
このような条件のもとで製造された補聴器は、効果や安全性を国から認められていることになりますが、調整も行っていくことでより信頼できるものとなります。

一方で、「助聴器(集音器)」は電機店や通信販売で販売されていますが、医療機器ではありませんのでご注意ください。「助聴器(集音器)」の中には効果や安全性が実証されていないものがある可能性があります。

《補聴器使用のメリット》

補聴器はそもそも難聴によるコミュニケーション障害を補うための“リハビリテーション用の機器”です。イメージしていただきやすいのは、眼鏡やコンタクトでしょうか。視力が低下した方が、その視力を補うために使用するのがメガネやコンタクトレンズです。補聴器はその聴力版と考えて頂くとわかりやすいかもしれません。
聴力が低下した方が、その聴力を補うために補聴器を使用することで会話をスムーズに行うことができるようになり、日常生活をより快適に過ごしていただけるようになります。

管理医療機器である補聴器は、使用者(患者さん)の聴力の状態に合わせて細かな調整を行うことができます。
難聴と言っても、聴力の状態は患者さん一人一人違います。聴力全体が低下している方もいれば、ある特定の音だけ(例えば、高い音だけ等)聞こえづらい方もいらっしゃいます。状態は千差万別なのです。
補聴器の良い点として、患者さん(使用者)一人一人の症状や聴力の違いに対して、出力や周波数の調整を行うことができ、合わせていくことができます。

さらに、昔は補聴器というと、ハウリングや雑音がうるさくて着けたくないというイメージもありましたが、最近では技術の進歩もあり、周囲の雑音を抑えたり、ピーピーという音(ハウリング)が出ることを抑制する機能がついている補聴器もありますので、補聴器を装用することで不快に感じることが減ってきています。

以上のように、使用する方々に合わせること(調整をすること)を前提として補聴器は製造されています。そのため、補聴器を購入する際には、医師の診察および専門のスタッフによるカウンセリングを行い、まずは患者さんご自身の聴力や状態に合わせてフィッティングを行います。

購入した後も、日常生活を送る中で、患者さん(補聴器使用者)ご自身の聴力とライフスタイルに合わせて随時調整を行っていくことで、よりご自身に合った(フィットした)補聴器となっていきます。

《最後に》

“耳の聞こえを補助する機器”としては、補聴器以外にも、集音器や助聴器など様々なものが存在します。どれも聴力を補うために使用する機器ではあるのですが、どれが優れているかは一概には言えません。
では、どういうところで判断したらいいのでしょうか?
「購入した後でも長い間使用する」という観点を持っていただくことが大切です。
補聴器を始め、機器のそれぞれの機能や仕組みの違いを理解して、ご自身の状態に合った本当に必要な機器を選んでいただくということを購入する際には考えてください。ご自身が納得いくまでご相談されるのも一つの方法です。
聴力の低下でお悩みの方は一度耳鼻咽喉科にご相談されることをお勧めいたします。

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